子ども主義宣言』刊行記念exhibition
〜子どもたちのリアルと図工の時間〜展
7月14日〜21日まで、渋谷のギャラリーTOMで開催されたこの展覧会は、「子ども主義宣言・実践編」に収録された授業実践を中心に、作品や活動の様子を写真や映像で展示し、一般の鑑賞者に図工の時間の臨場感を伝え、子どもの造形活動への関心と理解を得ることで、図工教育の重要性をアピールした。
階段を登り、入り口のドアを開けると、ギャラリーTOMは子どもたちの作品と、お客さん(若い先生方が多く、一般の方もいた)で一杯、立ち見も出る盛況ぶりであった。その中、前都図研会長・CCAA 代表・鈴石弘之氏、美育文化編集長・穴澤秀隆氏、子ども主義宣言委員長・高橋香苗氏が、静かに、熱く、トークを繰り広げた。子ども主義宣言の内容に触れながら、過去の資料や教科書を広げ、図画工作科の変遷を辿っていく、とても興味深いトークであった。ギャラリーのフロアも壁面も、『子ども主義宣言』を執筆した先生方の学校の子どもたちの作品が、各セクション毎にレイアウトされて展示されていた。作品と共に制作風景の写真も添えられ、同書に掲載されている授業の熱気や子どもの息づかいまでも感じることができるエキシビジョンであった。
注:Committiee of Citizen for Artistic Activities-NPO法人 市民の芸術活動推進委員会の略称
Report(村井)
多摩ブロック鑑賞研修
府中市美術館
8月7・8日の両日、昨年度の都図研北多摩大会でも会場になった、府中市美術館を会場に開催されたこの研修会も、夏の研修の恒例となり今年で4回目。企画・運営は多摩ブロック(多摩地区合同研究会)研究部である。2日間にわたるこの研修は、指導要領「B鑑賞(1)」を元に鑑賞教育の共通概念をさぐる 研修1からはじまり、学芸員の武居・成相両氏によるギャラリートークでの鑑賞プログラム体験研修。企画展「記憶の都市」の作家 藪野 健氏を講師におこなうギャラリートークやディスカッションの研修。
50名の参加者が8つのグループに分かれて、実際に鑑賞授業プログラムを作成し、その授業を体験しあう研修と、分刻みのスケジュールで鑑賞教育を体験的に研修するもの。多摩ブロックの研究担当が次々と繰り出すシカケやワークシートなどで「鑑賞」を立体的に理解し、授業に反映するまでをプログラムした濃い内容であった。
当日の資料など興味のある方は 東村山市立東萩山小学校 大森直子教諭に問い合わせてみてはいかがだろう。
Report(中尾)
都図研夏の研修会
目黒区美術館
7月31日に行われた夏の研修会は、約120名の参加者で熱気溢れる研修会になった。会場の目黒区美術館は、区内の小学校と連携して、鑑賞教育やワークショップを行っている美術館でもある。午前の部は美術館の榎本氏、降旗氏から、今回の企画展についてや学校との連携についてのお話を頂いた。その後『線の迷宮<ラビリンス>ー鉛筆と黒鉛の旋律』展の鑑賞である。およそ鉛筆で描いたとは想像できないような、見応えのある作品群に圧倒された。次に都指導主事・岩崎先生からお話を頂いた。新指導要領の発表を前にして、図工という教科の重要性を再確認すると共に、今回の研修の内容と絡めて、鑑賞活動についても改めて考えてみるよい機会となった。
午後の部は、前都図研会長、CCAA代表・鈴石氏による実技研修「鉛筆の連画」である。グループで輪になり、小さな紙に鉛筆で自由に絵を描き、隣の人に回して描き足していく。全員回って自分に返ってきたら題名とコメントを付け、発表会である。会場の盛り上がりに鈴石氏も「予想を超えて面白かった」とのこと。
最後に、鉛筆画の第一人者であり、今回の企画展にも出品している作家・木下晋氏の講演を聞いた。ニューヨークでの体験、鉛筆を素材に選んだきっかけ、そして新潟の三味線奏者・ハルさんとの出会い、制作と、参加者からも質問が相次ぐ興味深い内容であった。
Report(村井)
子どもを育む「鑑賞」を考える
東京国立近代美術館・東京都現代美術館・国立西洋美術館・東京都図画工作研究会合同研修会
2007年8月27日
美術館と都図研との連携で、児童との鑑賞を考える研修も今年で5年目を迎えた。午前は参加者が4グループにわかれ、各美術館学芸員のみなさんと鑑賞体験をおこなった。常設展示室の作品の前で、感じたことや思ったこと、意味合いや解釈したことなどを話し合う。午後は根津小学校の4・5・6年生の児童とともに、都図研の担当者4人がギャラリートークを行なった。絵の中に入り込んで話を作ったり、想像したりする子どもたちの自由な発想や感覚は、午前中の大人の鑑賞の様子と異なり、子どもの感性のすごさを感じた。約40分のトークのあとは、お気に入りの作品を自由に鑑賞していた。子どもたちが帰ったあと、参加者は各々のグループごとにキーワード、見る・感じる・言葉にする・聞くを踏まえて、子どもにとって鑑賞のあり方や意味などを討論した。
研修講評は、岩崎清氏(ギャラリーTOM副館長)と寺島洋子氏(西洋美術館)、辻会長。子どもたちは本物の作品を目の前にして、生き生きと感じ、思いを表現していた。美術館が近くにある学校の皆さん、管理職や学年の先生方の理解を得て美術館に足を運び、ぜひ子供たちに感動を与えて欲しい。各美術館でも教育普及を積極的におこなっており、子どもの鑑賞活動にも協力的です。
Report(角田)



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